遺言書とエンディングノートの違い

遺言書とエンディングノートの違い

個人的に2018年6月19日に「在宅ケアを語る会」という大田、世田谷、目黒、品川地域の医療介護職と介護家族向けに相続・終活の話をしてほしいという事で依頼がありました。
どんなお話をしたらいいですか?と聞いてみると
「世の中で相続争いということばを聞くが、高齢者にどんなことを伝えたらいいのかわからない」「遺言書とエンディングノートの違いを教えてほしい」と依頼を貰いました。

在宅ケアの方でもこういうことが分からないんだなぁと勉強になります。
こんな方にはこんなアドバイスをしてほしいという事で、内容をかこうと思っています。
今日は「遺言書とエンディングノートの違い」についてお話させて頂きます。

遺言書とは、自分に万が一のことがあった時に、自分の財産をどうするのか(誰にどのくらい相続させたいか)の意思を書き遺しておくものです。法的な根拠があり、死後に効力を発揮します。

一方、いくらエンディングノートに細かく、財産をこのように分けて欲しいと書いたところで、法律的に効力はありません。

では、エンディングノートはあまり意味がないのでは・・・?と思ってしまうかもしれませんが、それぞれの特徴の違いを把握して活用することがポイントです。

遺言書については、民法で書き方等細かく指定されています。遺言書でかける内容も民法で決まっています。
しかしエンディングノートは、法的な効力がない反面、形式や書き方にとらわれることなく、自分の希望や考えを自由に書くことができることが特徴です。

財産については「遺言書」で伝え、葬儀など供養についての希望や、余命宣告や脳死状態になった時に自分の考えを伝えるのは「エンディングノート」と、分けて活用することも方法です。

法的な効力はないですが、自分の意志を伝えることができなくなった時に「思いを伝える」ことができる、とても大切な役割を果たしてくれるノート。
それがエンディングノートといえるでしょう。

遺言書をのこすほどのことは無いという人でも、例えば財産の一覧(例えば○○銀行○○支店に口座がある、生命保険は○○生命担当は○○さん、株は○○証券担当は○○さん)というようなメモがあればそれだけで残された人は手続きの負担軽減になります。
さらに遺言書は、亡くなった後に効力を発生することに対して、エンディングノートは自由です。
なくなる前、認知症になったときにこのような医療を希望するなどというまとめておくことも出来ます。
自分の希望する医療や介護を受けるためにも自分の意思を予めきちんと記しておくことが出来ます。そのくらいエンディングノートは自由なのです。
エンディングノートがあれば、いざというときに残された家族の判断の参考になります。
今が元気だからと後回しにするのではなく、まず自分がどうしたいのか考えを整理することが大切です。この先の人生をどう生きたいのか、どのような最期を迎えたいのか考えることが追い自宅の第一歩になります。

今月はその他、下記NPO法人 相続アドバイザー協議会にて
体験講座の講師も6月22日行います。